真綿とは繭 (まゆ) をわた状に引き伸ばしたものをいいます。古くはこれを「わた」と呼んでいましたが、のちに木綿(もめん)わたが登場したため、真綿と呼ぶようになりました。
繭から作られるものに「絹」があります。こちらは繭から紡いだ生糸で作られた織物のことをさしますので、真綿と絹は姉妹関係になります。
天然繊維の女王と呼ばれている絹と同じ繭を原料とする真綿は絹同様の優れた特性があり、強く、軽く、保温性に富むため、古くから防寒具として用いられ、「ふとんわた」としても利用されてきました。それは「真綿ふとん」と呼ばれ、高級品として珍重されていました。
繭糸の不思議
生糸(繭糸)に見られる無数の繊維の隙間に空気がたまるため絹や真綿には優れた保温性と通気性あります。
これにより汗として発散する水分をすばやく吸収し、放湿するというすばらしい特性があります。さらに18種類ものアミノ酸からなるたんぱく質でできていて、人間の皮膚にとって必要不可欠な成分に近く、お肌に優しいのもこのためです。
健康寝具として大注目されている真綿ふとん
掛けふとんに求められる保温性、吸湿性、放湿性、かさ高性、フィット性、軽さなど、基本的な性能を満たすだけでなく、肌にやさしい天然素材であることが魅力となって、真綿ふとんはいま、健康維持や増進に役立つ寝具として注目されています。
良質の繭からつくられた真綿ほど、真綿本来がもつさまざまな特製が生かされた高品質の真綿ふとんになることはいうまでもありません。ことに西川産業の商品は厳選された真綿だけを使用し、徹底した品質管理の下で製品化されています。
真綿ふとんの特徴
1. さわやか
真綿の吸湿性は綿の1.3~1.5倍、また綿が60分で放出する水分を、真綿は40分で放出します。すなわち、皮膚から発散される汗や熱をよく吸収し、すばやく外に出すため、肌はいつもさわやかで、ムレ感がありません。
2. あたたかい
繭は1粒2~3グラムの繊維のかたまりです。軽くてやわらかいので体へのフィット感はバツグン。また、繭糸は無数の繊維で構成され、1本1本の繊維の隙間に空気の層ができます。しかも真綿は何層にも重ねてつくられるため、さらにたっぷりと空気を含む構造になります。
3. 心地良い
真綿に触れたときの感情の揺れを脳波で見る研究によると、真綿は心をリラックスさせ穏やかにする作用があります。それは快適で健康な眠りにつながる大切な特性といえます。
4. 清潔
真綿ふとんは静電気が起こりにくいので、ホコリやチリを寄せ付けず、さらに消臭・防臭効果もあるので清潔で衛生的です。
5. 安心
天然繊維なので防炎加工をしてなくても燃えにくく、有毒なガスを発生することがありません。
真綿ふとんができるまでの工程(東京西川提携工場にて)
お湯につけて繭の練り
すすぎ
袋真綿延ばし
干し
袋真綿仕上げ
手引きによる
真綿ふとんづくり①
手引きによる
真綿ふとんづくり②
絹の側地で仕立て、 完成!
すばらしいシルクの風合いでぐっすり眠れます。
柄もゴージャス!